おちんちんの先を包む皮膚(包皮)の口が狭かったり、包皮と陰茎が癒着していて、おちんちんの先(亀頭)を出せないものを真性包茎といい、包皮をめくって先を出せるものは仮性包茎といいます。一般的に包茎といえば真性包茎をいいます。
子どものおちんちんの問題は、お母さんにとっては未知の領域です。包茎は病気で、早く対応しないといけないのではないかと心配されることがありますが、赤ちゃんは真性包茎の状態が普通です。個人差はありますが、中学生ごろには亀頭が露出するようになります。包茎であることで生活上困ることはほとんどありません。治療が必要となるのは、おむつがはずれる年齢になってもおしっこが飛び散ってしまったり、亀頭包皮炎(おちんちんの先端が赤く腫れて痛がる)を繰り返すなど不都合がある場合です。あとは、ご家族のご希望によって治療を行うことがあります。
以前は包茎の治療は手術が基本でしたが、最近ではめったに行われておりません。
現在は、ステロイド入りの塗り薬を使って皮膚をのばしやすくしながら、少しずつ包皮をむいていく治療が主流です。塗り薬なので体内にはほとんど吸収されないため、安全に比較的短期間(早い子では1〜2週間程度)で包皮をむくことができるようになります。5歳くらいになっても真性包茎の場合に試してみてもよいでしょう。ただ、皮を引っ張りすぎて元に戻らなくなると、おちんちんが腫れあがって、緊急受診が必要になることがありますので、始める時は必ず医師の指導のもとにおこなうようにしてください。当院でもわかりやすく指導させていただきます。