インフルエンザウイルスにはA型、B型、C型の3つのタイプがありますが、毎年、冬場に流行して問題となるのは、A型とB型です。その年により流行は異なりますが、多いのはA香港型(H3N2)、Aソ連型(H1N1)、2009年新型インフルエンザ(2009H1N1)、そしてB型です。症状は、型によって高熱が出やすいもの、腹部症状が強いものなど多少の違いがありますが、通常は、普通の風邪より症状が強いのが特徴です。
1~4日の潜伏期間の後に、突然の寒気と高熱で始まることが多いです。自然経過だと、熱は4~5日続くことが多く、1回下がった熱が再びでて、全部で1週間程度かかることもあります。
発熱に伴って、頭痛、のどの痛み、腹痛、腰痛、関節痛、眼痛など種々の痛みや咳、鼻水、眼の充血、吐き気などを伴うことも多いようです。
発熱してから48時間以内なら抗インフルエンザ薬(タミフル,イナビル、ゾフルーザなど)が有効です。48時間以上たつと抗インフルエンザ薬は効果がありません。この場合は、普通の風邪と同じように咳、鼻水の飲み薬や熱さましで対応します。あらかじめ予防接種を受けておくことで重症になることを防ぎます。
① 高い熱 : 高い熱が続く場合もありますので、熱さましを適度に使い、お子様がすごしやすいようにして下さい。熱さましには痛み止めの働きもあるので、頭痛などの痛みも多少やわらぎます。
|
病原体 |
インフルエンザウイルス(A型、B型) |
感染経路 |
飛沫感染・接触感染 |
潜伏期間 |
1~4日 平均2日 |
周囲に感染させうる期間 |
症状が有る期間(発症前24時間から発病後3日程度までが最も感染力が強い) |
登園・登校基準 |
発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで(幼児にあっては、3日を経過するまで) |